Many☆Love
ロビーは、生徒で溢れていた。
これじゃあ、伊緒たちとはぐれちゃう。
人に押しつぶされ身動きの取れない私の手を引いたのは、
田中くんだった。
「平気か?」
なんで、こんなに私にかまうの?
期待しちゃうじゃん。
今は、田中くんの優しさが苦しいよ。
田中くんは、私の手を引いてバスが停まっている外へ連れだした。
「ありがとう。助かったよ」
好きな人と一緒にいれた修学旅行は、私にとって かけがえのない思い出になった。