OCEAN SONG
1day
海の町
海沿いを歩けば、フッと優しく、
心地よい風が身体をすり抜ける。
それと同時に、少しツン、とした
潮の匂いが私の鼻を刺激する。
私、佐山 美波はこの人里離れた
海の町に生まれ育った。
この町は海がとても美しい。
それでいて漁業も盛んであり、
夏は海が少し肌寒いくらいの風を運んでくる。
私は小さい頃から、この町が大好きだった。
都会とは違う、何かが私を包み込む。
今は夏。
波に包まれてはしゃぐ子供たち、
悠々と波に乗り遊ぶサーファーたちの姿が
目に眩しい。
今、私の学校も夏休み真っ盛りだ。
皆、海水浴に行ったり、
市営プールに行ったりと
夏を満喫している。
私はというと、一人で海沿いを歩き回る毎日だ。
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