OCEAN SONG
それだけでは物足りないと思い、
仕上げついでに附箋メモを貼っておいた。
『内野くんへ』
と、記入して。
…
翌日。
何もすることがなく、暇だった私は
コンビニの前でアイスクリームを頬張っていた。
隣に座ってたむろしている
同じ学校の連中が
チラチラとこちらを
見てくるが私は気にも留めない。
そんな奴等が怖い、とわざとらしい
悲鳴をあげて去っていく女子たちを尻目に
私は黙々とアイスクリームを食べる。
丁度アイスクリームを食べ終わったとき、
コンビニの前をみに覚えのある
自転車が通りすぎていった。
目に焼き付くような、赤色の自転車。
私はその自転車をめがけて
一目散に走り出していた。