OCEAN SONG

それだけでは物足りないと思い、
仕上げついでに附箋メモを貼っておいた。

『内野くんへ』

と、記入して。






翌日。

何もすることがなく、暇だった私は
コンビニの前でアイスクリームを頬張っていた。

隣に座ってたむろしている
同じ学校の連中が

チラチラとこちらを
見てくるが私は気にも留めない。

そんな奴等が怖い、とわざとらしい
悲鳴をあげて去っていく女子たちを尻目に
私は黙々とアイスクリームを食べる。

丁度アイスクリームを食べ終わったとき、
コンビニの前をみに覚えのある
自転車が通りすぎていった。

目に焼き付くような、赤色の自転車。

私はその自転車をめがけて
一目散に走り出していた。
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