教師『炎魔の蝶』
しばらくして、生徒達の
驚きや興奮、感嘆の声
が体育館の中に鳴り響いた。。


「すげぇー、何?あの
跳躍力」

「先生、やばーい、うち
今日から先生のファンに
なるぅ」

キャーキャー黄色い声が飛び交う中、2階では6人が
何も話す事なく、その
様子を真剣な眼差しで
見ていた。。


川上
「彰吾…あの人、本物
かもしれねーな…」

鏡は無言で鋭い眼光を
『蝶』に向けながら
くそー、俺ならあれくらい朝飯前だと心の中で
呟いていた。。


「はーい、次はアタックねー、せっかくみんな以外に
見物人もいる事だから
本気MAXのアタック打つから
ねー」

「立脇先生、オープンスパイク
を打ちますから、適当な
高さに投げてください」

『蝶』は大きく深呼吸
をして、立脇が投げた
少し後に、思い切り
腕を振り上げシュタタッ タッ
と宙に舞うように
高く跳んだ。。

サーブを打った時よりも
さらに高く、体を
さらに強く反り
全体重をボールに叩き
つけるように打った。。

ドゴーンと大きな音が
響き渡り、体育館の中は
不思議な静寂に包まれた。。
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