教師『炎魔の蝶』

「しばらく、うなだれて
らっしゃった先生が
いきなり、私に
土下座をされたんです」


大門が再び見た時に
ノートの
背表紙の隅に小さく
書かれていた名前。。

それは、脅した子
の名前だった。


「お母さんっ、
大門 秀明、人間として
教師として、一生の
頼み事がありますっ」


深々と土下座をする
大門は、こう続けた。。


「新太郎くんを脅した
生徒は、憎くて憎くて
たまらないかもしれ
ませんが…私が言い
聞かせて、一生償わせ
ますので、どうか
どうかこのノートは
公にはしないで
いただきたいのです」


「え?でも…それは…」
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