Back and Front
2
それは突然襲ってきた。
いつものように布団から起き上がろうとしたが、まるで金縛りにあったように
体が言うことを聞かない。朝が怠いのはいつもの事だが、今日はいつも以上だ。
何かがおかしい。スッと額に手を当てる。熱があるのか。いや、そんなことは
ない。じゃあなんでこんなに体が動かないのか――。
この時俺は気づいていなかった、いや、気づけなかったのだ、ある病に
犯されていることに。
いつものように布団から起き上がろうとしたが、まるで金縛りにあったように
体が言うことを聞かない。朝が怠いのはいつもの事だが、今日はいつも以上だ。
何かがおかしい。スッと額に手を当てる。熱があるのか。いや、そんなことは
ない。じゃあなんでこんなに体が動かないのか――。
この時俺は気づいていなかった、いや、気づけなかったのだ、ある病に
犯されていることに。