Back and Front
 この日はとても大学に行けるような状態でなかったので、いつもつるんでいる

友人に代返を頼むことにした。そこで俺は枕の上に置いてあった最近流行りの

薄っぺらい携帯電話を取るや否や、画面を指で撫でて電話をかけた。最近の

携帯電話はとても便利な形になったものだ。

 「おいっす。俺だけどさ、今日異常に怠いんだわ。だから悪いんだが俺の

分の出欠とっといてくれねぇか」

 丁度友人は他の奴らと駄弁っていたらしく、ざわざわと声が聞こえる。

 「なんだ、お前か。怠いのはいつもの事だろ。熱でもあるのか」

 
 「いや、熱はないんだが、ありえない程怠いんだよ、マジで」

 友人は何か少し引っかかるものを感じた。

 「お前、もしかして鬱病じゃね? 最近一日中だりーとか頭回らなくてやべぇ

とか言ってるし。最近鬱病の人増えてるからよ、とりあえず心療内科でも行って

みたら?」

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