お嬢様になりました。《番外編》
「ひ、ひゃ、百万!? 本当にこれ買うの!?」

「睡眠は大事だよ?」



それはそうだけど百万って!!


なんでジュース買うみたいな感じなわけ!?


おかしいでしょ!!



「一年しかいないんでしょ!? 勿体無いよ!!」



キョトンとするカルロ。


なんで?



「葵って変わってるね」



なんでどいつもこいつも私の事変人呼ばわりするかな……。


私の方がまともだと思うんだけど……。



「自分で稼いだお金なのか、家のお金なのかは知らないけど、無駄遣いなんて勿体無いじゃん。 こんなに高いベッドじゃなくても、質のいいベッドなんて沢山あると思うよ?」



顎に手を当て考えこむカルロ。


思わず溜息が漏れた。



「いや、ごめん……カルロがいいなら買っていいと思う。 こだわりもあるんだろうしさ。 口出してごめんね」



お金持ちの感覚ってよくわかんない。


私の部屋のベッドも実は高いんだろうか……天蓋付きベッド……お祖父ちゃんの事だから絶対高……いやいや、もう考えるのはよそう。


高価なベッドだと思うと眠れなくなりそうだし……。





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