お嬢様になりました。《番外編》
カルロは知ってる人が多い様で、さっきから色んな人と話をしてる。


英語で話してる時は何を話してるのかサッパリ分からない。


見た目は正真正銘外国人だけど、普段英語を話してるところをみないから、おぉ!って内心驚いてしまった。


日本語喋ってる時の方がきっと無理してるよね。


カルロはどんな人にも私の事を笑顔で紹介してくれる。


話の輪の中に入れる様に気遣ってくれる。


いつもは息苦しく感じるパーティーも、今日はそんな感じがしなかった。


っ、へ……っ!?


突然誰かにグイッと腕を引っ張られた。



「何してるの?」

「玲……」



凄く怖い顔してる。


怒ってる……?



「レイだぁー!」



嬉しそうな声を上げるカルロ。


その明るい声を掻き消してしまうくらい、私たちの空気は張り詰めていた。



「海堂はこの事知ってるの?」

「……知ってる……と思う」

「思うってどういう事?」

「…………」



メールは送ったけど、見てくれてるかは分からない。


返事も何もないから……。






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