《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
「ううむ。奴らを消し去ってしまっても良いか?」


 忠恒には絶対的な霊力に任せて、敵を消滅させてしまう技が有る。だが咲邪達の仕事は霊を退治する事ではない。


「それは駄目なんだ。輪廻の理コトワリに反するんだ」

「ううむむ。封印師、では如何にすれば良いのだ! ん? さすればこれかっ」


 金色のテディベアは手のひらを見詰め気合いを込める。すると何か光った粒がそこに握られていた。


「奉行。それは何だ?」

「これは霊力を持った種だ。まぁ黙って見ておれ」



  シュッ! パラパラ



 忠恒はその種を巨人に投げ付けた。


「物の怪め、これでしまいだ! むん!」


 忠恒が念を込めると、巨人に取り付いた種が一斉に芽吹き、みるみる内に太い茎がその身体の回りに生い茂る。


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