《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
「坊主も狐も調査だけで霊力を使い果たしたんだ。もう頼りになるのはお前しか居ないんだ」
斬汰も頭を下げて忠恒に頼み込む。
「うむ。まあ封印師がそこ迄言うのなら、余が手を下してやるのも吝ヤブサかではない」
「有り難う、ユッキー愛してるっ」
ユッキーこと早乙女雪衛門之丞忠恒は、斬汰の浄拳ジョウケンに打ち抜かれたことに依って前世の過ちを知り、咲邪達に協力する事でせめてもの罪滅ぼしをしているのだ。
従って他の守護霊達とは違い、咲邪よりも斬汰の言う事を優先して聞く。
「しかと見ておれ」
忠恒は徐に懐から扇子を取り出すと、日本舞踊のようなたおやかさでするすると開いた。
「魍魎共よ。吹かれて去れ。ここにその方らの拠り処は無きものと知れ」
忠恒が扇子をヒラヒラと煽ると、ひと振り毎に大量の花びらが浮遊霊達に吹き付ける。
「早乙女雪衛門之丞忠恒が裁き。
『百花繚乱ヒャッカリョウラン』を受けて往イね!」
アオォォオン……ン……
花びらに包まれた浮遊霊達は、次々と霊穴が有るあの部屋へと吸い込まれていった。
「さすがユッキー! 頼りになるわねぇ!」
扇子を懐に差すと、ふっと微笑んで居ずまいを正す。
「造作無いわ。もそっと歯応えの有る奴はおらんのか」
肩に落ちた長いたてがみを手で払いながら、忠恒は言ってのける。
「そうね。そんな時は一番に呼ばせて貰うわね!」
「うむ、では往くぞ」
忠恒の去った後には、咲邪がいつも抱いているボロきれのようなテディベアが残っていた。
「さぁ、いよいよ本体の霊と対決よ?」
「あの患者の所へ行かなきゃぁなぁ。咲邪ぁ」
斬汰も頭を下げて忠恒に頼み込む。
「うむ。まあ封印師がそこ迄言うのなら、余が手を下してやるのも吝ヤブサかではない」
「有り難う、ユッキー愛してるっ」
ユッキーこと早乙女雪衛門之丞忠恒は、斬汰の浄拳ジョウケンに打ち抜かれたことに依って前世の過ちを知り、咲邪達に協力する事でせめてもの罪滅ぼしをしているのだ。
従って他の守護霊達とは違い、咲邪よりも斬汰の言う事を優先して聞く。
「しかと見ておれ」
忠恒は徐に懐から扇子を取り出すと、日本舞踊のようなたおやかさでするすると開いた。
「魍魎共よ。吹かれて去れ。ここにその方らの拠り処は無きものと知れ」
忠恒が扇子をヒラヒラと煽ると、ひと振り毎に大量の花びらが浮遊霊達に吹き付ける。
「早乙女雪衛門之丞忠恒が裁き。
『百花繚乱ヒャッカリョウラン』を受けて往イね!」
アオォォオン……ン……
花びらに包まれた浮遊霊達は、次々と霊穴が有るあの部屋へと吸い込まれていった。
「さすがユッキー! 頼りになるわねぇ!」
扇子を懐に差すと、ふっと微笑んで居ずまいを正す。
「造作無いわ。もそっと歯応えの有る奴はおらんのか」
肩に落ちた長いたてがみを手で払いながら、忠恒は言ってのける。
「そうね。そんな時は一番に呼ばせて貰うわね!」
「うむ、では往くぞ」
忠恒の去った後には、咲邪がいつも抱いているボロきれのようなテディベアが残っていた。
「さぁ、いよいよ本体の霊と対決よ?」
「あの患者の所へ行かなきゃぁなぁ。咲邪ぁ」