《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
咲邪達は直ちに前田の部屋へと向かった。
「前田さん、前田さん。夜分にスミマセン」
仕切りカーテンをめくって、咲邪は前田の枕元で囁いた。
「貴方……一体何の用ですか? こんな夜中、いやもう朝方だ」
窓の外はその色を変え、うっすらと明るくなってきていた。
「すいません。ご迷惑かとは思いますが、お話を聞いて頂きたいのです」
──────
咲邪が今までの経緯を話すと、前田は程無く警戒心を解いて、今日迄起きた事を打ち明けた。
「でも本当に有り難うございました。なんとお礼申し上げていいか……」
前田は咲邪達が浮遊霊達を霊穴へ戻したことに感謝したが、まだ肝心な処置が残っている。
「それが前田さん、まだなんだ」
斬汰も覇龍も病室に入ってきている。ここは個室なのだ。
前田は毎夜の奇行から同室の患者達に気味悪がられ、加えて丁度あの事件が起こったので、他の患者への配慮から個室に移されていた。
「貴方が自分の水子じゃないかと疑っているその霊を、鎮めなきゃいけないの」
覇龍は前田の顔に着く程近付いて言う。
「その子には、霊穴が張り付いてるんだよ。悪い事は出来ねぇよなぁ」
「大人の都合で、命を虫けらみたいに捨てたんだ。お前、命を何だと思ってるんだ?」
斬汰も怒りをあらわにして前田に詰め寄った。
「すいません! 出来るだけお参りには行くようにしてたんですが、ごめんなさい」
前田は足を牽引された体勢のままで、何度も頭を下げた。
「そんなの私達に言われても……本人に言えば? 多分怨まれてるだろうから、どうなるかは知らないけど」
「前田さん、前田さん。夜分にスミマセン」
仕切りカーテンをめくって、咲邪は前田の枕元で囁いた。
「貴方……一体何の用ですか? こんな夜中、いやもう朝方だ」
窓の外はその色を変え、うっすらと明るくなってきていた。
「すいません。ご迷惑かとは思いますが、お話を聞いて頂きたいのです」
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咲邪が今までの経緯を話すと、前田は程無く警戒心を解いて、今日迄起きた事を打ち明けた。
「でも本当に有り難うございました。なんとお礼申し上げていいか……」
前田は咲邪達が浮遊霊達を霊穴へ戻したことに感謝したが、まだ肝心な処置が残っている。
「それが前田さん、まだなんだ」
斬汰も覇龍も病室に入ってきている。ここは個室なのだ。
前田は毎夜の奇行から同室の患者達に気味悪がられ、加えて丁度あの事件が起こったので、他の患者への配慮から個室に移されていた。
「貴方が自分の水子じゃないかと疑っているその霊を、鎮めなきゃいけないの」
覇龍は前田の顔に着く程近付いて言う。
「その子には、霊穴が張り付いてるんだよ。悪い事は出来ねぇよなぁ」
「大人の都合で、命を虫けらみたいに捨てたんだ。お前、命を何だと思ってるんだ?」
斬汰も怒りをあらわにして前田に詰め寄った。
「すいません! 出来るだけお参りには行くようにしてたんですが、ごめんなさい」
前田は足を牽引された体勢のままで、何度も頭を下げた。
「そんなの私達に言われても……本人に言えば? 多分怨まれてるだろうから、どうなるかは知らないけど」