《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
かいチョン(皆藤智士カイトウサトシ)はマネージャー兼プロデューサー。今は外へ煙草を吸いに行っている。
「あいつはな、俺の世界観がまるで解ってネェのさぁ、俺は曲を作ってるんじゃなくて、天から曲が降臨して来るんだぜぇ?」
覇龍はスタンドにギターを立てると2人に向き直り、備え付けの冷蔵庫から取り出したスポーツドリンクをグイッとあおって言った。
「プハッ、そもそも……もう鳴っちゃってる音をどう省けって言う訳? アイツわぁ」
覇龍の作ってくる曲の原案は、全てのパートが音として出来上がっている。音楽用コンピューターを駆使して作られた曲は、すぐCDに焼ける程の完成度だ。
しかし難を言えば、効果音が多過ぎて整合性に欠けている。かいチョンにもいつもそう指摘されてしまい、覇龍vsかいチョンの攻防が勃発するのが通例となっていた。
「なんだよぉ咲邪、音数オトカズ減らされても全体のイメージは変わらないんだから、聞いてみろってぇ」
食い下がる覇龍。一度こうなるとテコでも動かない。その細長い手足を組み、床に座り込んでしまった。
「解ったわよ。ここの所ゼロにも会ってないもんね」
咲邪は渋々身支度を整えた。勿論トレードマークのテディベアも抱いている。覇龍は長い首をもたげると満面の笑みを見せた。
「ささ、かいチョンにはまた後で聴かせるから、早くみんなに聴いて欲しいんだよぉ」
覇龍は長い手足で咲邪達を促す。ファンの間では「草食恐竜に似ている」と、親しみを込めて(?)言われている彼だった。
「はいはい。覇龍さんは言い出したら聞かないからねっ」
〇※○※○※
「おい前田、お前大丈夫か? 最近元気無いぞ?」
「あいつはな、俺の世界観がまるで解ってネェのさぁ、俺は曲を作ってるんじゃなくて、天から曲が降臨して来るんだぜぇ?」
覇龍はスタンドにギターを立てると2人に向き直り、備え付けの冷蔵庫から取り出したスポーツドリンクをグイッとあおって言った。
「プハッ、そもそも……もう鳴っちゃってる音をどう省けって言う訳? アイツわぁ」
覇龍の作ってくる曲の原案は、全てのパートが音として出来上がっている。音楽用コンピューターを駆使して作られた曲は、すぐCDに焼ける程の完成度だ。
しかし難を言えば、効果音が多過ぎて整合性に欠けている。かいチョンにもいつもそう指摘されてしまい、覇龍vsかいチョンの攻防が勃発するのが通例となっていた。
「なんだよぉ咲邪、音数オトカズ減らされても全体のイメージは変わらないんだから、聞いてみろってぇ」
食い下がる覇龍。一度こうなるとテコでも動かない。その細長い手足を組み、床に座り込んでしまった。
「解ったわよ。ここの所ゼロにも会ってないもんね」
咲邪は渋々身支度を整えた。勿論トレードマークのテディベアも抱いている。覇龍は長い首をもたげると満面の笑みを見せた。
「ささ、かいチョンにはまた後で聴かせるから、早くみんなに聴いて欲しいんだよぉ」
覇龍は長い手足で咲邪達を促す。ファンの間では「草食恐竜に似ている」と、親しみを込めて(?)言われている彼だった。
「はいはい。覇龍さんは言い出したら聞かないからねっ」
〇※○※○※
「おい前田、お前大丈夫か? 最近元気無いぞ?」