《改稿中》V系霊媒師「咲邪」†SAKUYA†《改稿中》
「行ったり来たりで落ち着かんな」

「コン吉ごめんね、でもこうでもしないと全身燃やされちゃったかも知れないわよ?」


 不知火は水を被った時のように全身を震わすと言った。


「そ、そうだな霊媒師。世話になった。しかし、なぁ……」

「今はぁ、何も言わない方がいいぞぅ」


 文句を言おうとした不知火を覇龍が諌める。


「そうそう、触らぬ『萌え』に祟り無しよっ! 餓鬼達を冥界に送って。覇龍さん!」

「よぉぉし、霊穴の壁だぁ! オン、アボギャア……」


 霊毛で作られた筆から放たれる梵字は、1枚の壁のように立ちはだかった。


「斬汰ぁっ!」

「ほい、開ヒラくんだ!」


 霊炎で巨大化した手を使って壁をこじ開ける。


「霊穴の出来上がりだ!」


 それを横目で見ると、銀色のテディベアは餓鬼達に向かって両手の平をかざす。


「餓鬼共、往ね。霊毛爆裂弾!」


 銀色の体毛が不知火の身体から煙のように立ち上ぼり、丸い玉になる。それを餓鬼の中心に投げ入れた。



  ドガァァァン!



「ぎゃぁぁぁぁぁぁぉぉぉ!」


 餓鬼達は霧のようになって開いた霊穴に吸い込まれて行く。


「ありがとう、コン吉。逝きなさい」


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