スイート・プロポーズ
「それに、自宅へ呼んでる時点で、夏目部長もそれなりの下心があるんじゃない?」
カラン、とグラスの中の氷が涼やかな音をたてる。
「下心・・・・・・。でも、部長って淡泊そうなイメージあるんだけど」
「まぁ、確かに」
ストイック、とでも言うのか。
(でも、キスは上手・・・・・・って、何考えてんだろ、私)
頭に浮かんだ恥ずかしい思考を振り払い、アイスコーヒーを流し込む。
「でも、順調みたいで安心した」
「そう、ね。まだ、いろいろと戸惑うこともあるけど、順調だと思うわ」
円花が笑うと、美琴も嬉しそうに笑う。
「で、美琴は?」
「何が?」