スイート・プロポーズ
「土日の予定はないの? 特に、男性関係の」
少し前、美琴が薫に連絡先を教えたのを聞いた。
その後、進展があったのかどうか聞いてはいないが、連絡先を教えたのだ。
美琴の心境に変化が出ていると見て、間違いないだろう。
「ないわよ」
「・・・・・・ホントにないの?」
「ない」
キッパリと言う美琴。
隠しているわけでもなさそうだ。
「・・・・・・寂しい休日ね」
「大きなお世話よ」
本当は、薫のことを話題に出してみようと思った。
けど、何となくだけど、美琴自身が、まだ自分の気持ちに迷っているような気がして。