ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
「考えたよちゃんと……考えて、血あげてもいいって思ったから、こう言ってるの。言っとくけど、申し訳なさとかそういうので許可してるワケじゃない」


そこまで言うと、私は三船君の手を両手で包み込んだ。


ピクリと、大きな手が小さく揺れる。


「三船君……私の血、吸って………?」


覚悟を決めた私の視線を、真っ直ぐ受け止める三船君。


暫くの間保健室の時計の秒針の音だけが、静かに響いていた。


「………葵。本当にいいんだな?」


そう聞く三船君の声は、真剣そのもの。


私は黙って1回だけ、コクリと頷いた。


「…分かった」
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