ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
玄関のドアを開いて家の中に入ると、リビングからお母さんが顔を出す。


「アラホントに早いわねぇ、葵。感心感心」


「…………」


ニコニコ嬉しそうなお母さんに、“アナタがメール送って来たんじゃん”とは言えなかった。


「お母さん、何かあったの……って、お父さんっ!?」


クツを脱いでリビングに入った私は、思いっきり驚いてしまった。


なぜなら普段は帰りが遅いお父さんが、リビングのテーブルのイスに腰かけていたから。


まだ時間早いのに、な、なんで!?


呆然とする私の前で、お父さんの左横にお母さんが座る。
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