ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
月模の右側に立っていた加納君が、ジッと月模を見つめながら声をかけた。


どうやら3人は私と月模の事を話題にしているらしく、私はコッソリと物陰に隠れて会話を盗み聞き。


本当は盗み聞きなんてしたくなかったけど……どうしてかそうしてしまったんだ。


「お前どうすんの?これから」


「あ?同居続けるけど?」


「たくっ……お前もやるな。前橋さんの御両親の記憶と心操ってまで同居開始して、その事黙ってるつもりか?」


―――五十嵐君が呆れ気味に呟いた一言は……


私の思考を停止させる為には、充分な威力を持っていた。
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