ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
本気で何が何だか分からないオレの目は、玄関前に佇む翔瑠とサッと家の中に入って行った葵を何度も見比べる。


いつもならこんなオレを見たら大笑いするハズの翔瑠は、微かに笑いながらオレを見返した。


「月模……前橋、泣いてオレん家来たんだぞ。で、何があったのか聞いて――――…全部話したから」


「全部………って……」


「だから全部だよ。丁度達寛もいたから、お前……イヤ、オレ達が隠してた事全部話した」


………!?


翔瑠の告白に、刹那思考が止まる。


固まっているオレの手から腕を離すと、翔瑠はクルリと背中を向けた。
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