ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
◇願い事は◇
「ごちそうさまでした」


「ハイ、どうもーー」


きちんと両手を合わせて礼儀正しい月模にニッコリ笑いかけ、食器を下げる。


ジャーーッと水を出すと、お皿についた汚れがスルスルと流れていった。


「さてと、ちゃんとピカピカにしますか」


薄桃色のスポンジを手に取り、食器用洗剤を垂らそうとした。


が………後ろからデカイ何かが引っついて来て、身動きが出来なくなる。


「ちょっと月模……離れてよ。食器洗えないじゃない」


「………」


どうにか顔だけ後ろを振り返って訴えると、月模がつまんなさそうに口を尖らせた。
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