ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
怒りで眉間にシワが寄っていた私の前で、三船君がスッと立ち上がる。


右手を胸の前まで持ち上げたかと思いきや、三船君の手の中に真っ赤な炎が燃え上がった。


「―――――っ!?」


な……何アレ!?


手品!?――ううん、違う………


あの火……本物だ!!本物の火が三船君の手の中にいきなり現れて、メラメラ燃えてるんだ!!


呆然状態で石みたいに動けない私は、黙ってその摩訶不思議な炎を見つめる事しか出来ない。


三船君が右手をボールを投げる様に下から上に動かすと、炎は跡形も無く消え去った。


ウソ……でしょう………
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