小さな光 ~月と太陽~
ゆっくりベットの上に寝かされた。


あたしの上に布団を掛けて出て行こうとする藤を止めた。



「藤…」


「あ、起きたな」


「なんで、藤におんぶされていたの?」


「車の中で眠っていたんだよ。たぶん遊び疲れたんだろうな」


「そっか…」



言われてみればそうだ。


車に乗り込んだあたしは車の揺れが丁度よく眠ってしまったんだ。


「飯は純が作ってくれるから出来るまで寝ていな」


そう言って出て行こうとする藤の服の袖を掴んだ。


離れないで、傍にいて。



「アズ?」


「行っちゃ、ヤダ…」


我が儘を言っているのは分かっている。

けどこういう時、あたしはどうしていいのかわからない。


「今日のアズは甘えん坊ですねー」


出ていこうとしたけどあたしの我が儘を聞いてくれた。











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