小さな光 ~月と太陽~
さっきからあたしをじーっと見ている。
顔に穴があきそうだよー。


ただ見てくる如月さんだったけど、突然話しだしてびっくりした。


「お前さ、今日買い物行った?」


買い物?


「行った」


「金、どうしたんだよ」


「今月の食費、まだ残っていたから……そこから」


毎月いくらか、食費などの為にお母さんからお金が振り込まれていた。


「あー振り込まれていたやつか。
それ無くなるから」


「な、なんで」


「はぁー……
お前アホじゃなくてバカだろ。
旅行に行っているのにどうやって振り込むんだよ」


「…………」


そうだ、お母さん達は旅行中だ。


じゃあ食費とか……
これからどうしよう。


「俺があんたに金、渡すから。
いい?わかったか?」


「……はい」


「なんか大人しいな……
もしかして、キンチョーしているとか?」


「ま、まさか!」


本当はとてもドキドキしている。
今にも心臓が飛び出してしまいそう。


恋愛経験未熟なあたしにとっては……刺激が強い。





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