小さな光 ~月と太陽~
あたしたちは手を繋いでコンシェルジュルームを出た。


「恵子さんの所に行ってくるからちょっと待ってろな」


「はーい」



ロビーに居る恵子さんに藤が近づいていった。


あたしは近くにあったフカフカのイスに座って待つことにした。


あまりにもフカフカしているので眠くなる…


「梓ちゃん?」


「あっ」


あたしがイスに座っていると突然声を掛けられた。


「やっぱりそうだ!こんにちわ」


「こんにちわ…

あの、雛那さんどうしたんですか?」


「私はここでランチなの♪今日は久しぶりのお休みだから」


「そうなんでか。よかったですね」


「うん、梓ちゃんはどうしたの?」


「ちょっと用事で…」


「そっか」



その時、遠くから「ひなぁー」と呼ぶ男の人の声が聞こえた。


「あっ海斗が来た!それじゃあまたね」


そう言って雛那さんは海斗さんの所へ走って行った。










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