小さな光 ~月と太陽~
2人でのんびり歩きながら帰ってきた。


「アズー、寝る前に昼飯食えよ」


「ん~…眠い」


「眠いか…だったら俺が“口移し”で食わせてやろうか?」



キッチンからニヤニヤっと笑って顔を出してあたしを見てきた。


口移しだぁー?



そんな事、絶対に


イ・ヤ・だ!!!



だからあたしは思いっきり藤に言ってやった。



「藤のバーカ!!!」


キッチンではお腹を抱えて藤が笑っている。


………もしかしてあたし騙されたの?


だんだん恥ずかしくなってくる。


「アズ、顔赤いぞ」


「うるさいっ////」



わざわざ言わなくたっていいじゃん。


藤の意地悪。


いまだにキッチンでお腹を抱えて笑っている。


もう藤の事なんか知らないんだから。


あたしは藤に話し掛けられてもずっとそっぽを向いたまま。


あたしは怒っているんだから。






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