小さな光 ~月と太陽~
あたしたちは顔をあげ、目をパチパチさせながら口が開いている状態。

たぶん今のあたしと藤を『間抜け面』というんだ。


「お父さんもいいですよね?」


「もちろん」


「あ、あの…認めて貰えるんですか?」


「もちろん。朝から“あんな姿”を見たら認めるわよ、ねぇ、お父さん」


もういいよ、その話しは!

絶対に一緒の布団では寝ないから。


「慌てて降りてきた2人をみたら…2人の成長が見えたよ」


『慌てて降りてきた2人』

あれ?あたし達が抱き合って寝ていたことじゃないの?


「いい加減に顔を戻しなさい」と言うお母さんの顔は笑っていた。

あたしは顔を戻し、お母さん達に問いかけた。



「どうして…」


「どうしてって…認めない方がよかった?」



そりゃ、認めてもらえたことは嬉しいけど…


どうして認めてくれたのかが分からない。







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