小さな光 ~月と太陽~
「さすがに今回みたいに海外となるといつものように家に帰ってアズを見るって事が出来ないだろ?

…………2人とも心配なんだよ、アズが」


「でも…「だからさっ」


藤が少し腕を緩めてあたしを見てきた。


「だからさ、俺と約束しよう」


「約束?」


「そう、約束」



藤の顔はとても…

とても…

とっても優しい顔をしていた。



「俺が“大人”になったら迎えに行く」


「藤は大人じゃん」


「アズの前じゃ全然ダメ。
俺がアズの前でも恥ずかしくないようなやつになるまで待っていて」




あたしは…藤は大人だと思っていた。


辛い過去を一切表に出さずに振る舞っている。


あたしは藤のようになりたかった。





けど藤の考えは違っていた。







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