小さな光 ～月と太陽～

溢れ出る想い

「そっか」と言ってあたしの肩を抱き寄せた。


「何かあったら直ぐに俺の携帯に連絡しろ」


「ん、わかった」



どうして急にそんなに優しくなるの？

もしかして本当に『浮気』をしているの？


「ねぇ、藤…」


「何？」


あたしは勇気を出して聞いてみる事にした。


「明日って何かあるの？」


さっきの電話の内容だ。


『では、また明日』と言っていた事が気になる。


「さっき電話があって、明日は急な仕事が入ったんだ。
なるべく早く帰るようにするな」


ふーん。

仕事ね…仕事…




そんな言葉、ここ何日もずっと聞いて聞きあきた。


あたしは本当の事が聞きたい。


「遅くなりそうだったら連絡する」


遅くなるかもしれないんだ…

その間、あたしは1人ぼっち…







もう聞かずにはいられない。