小さな光 ~月と太陽~
「今のあたしは、藤を信じられない。

……………藤を好きなのかわからない」



この時、あたしと藤の間に冷たい空気が流れた。


あんなに嘘までつかれ、あたしは騙されていたのにはっきり藤に『嫌い』と言えない。


心のどこかではまだあたしは藤が好きなんだ。


あたしはこれから藤とどうしたいのかわからない。



「アズが寂しい思いをしていたのはわかった。
暗いのが怖いのも知っている」



ゆっくり話始めた藤。

藤の言葉には強さを感じる。



「だけど明日は急な仕事が入ったんだ。

…………ごめんな」




仕事、仕事、仕事…

そう言って藤は隠すんだ。



さくらさんを…




「…………わかった。
藤は明日さくらさんに会うんだね」


「だから仕事だって言っているだろ?」


「じゃあ、さくらさんって誰なの?」












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