小さな光 ~月と太陽~
「本当は仕事の後にさくらさんと会っていたんでしょ?
香水の匂いがスーツにつくくらい近くにいたくせに…


どうしてあたしに嘘つくの?

あたしは…本当の事を話して欲しいよ。


あたしは藤の話を聞こうと思ってずっと、ずっと…
待っていたのに」



やっぱり、藤は浮気をしている。


あたしは藤と話そうと思って待っていたに…

その間、藤はさくらさんと楽しんでいた。


そう考えると、すっごくイヤ。



「もういいっ!」



あたしは走ってまた自分の部屋に籠った。


昨日のように藤は追いかけてきてきたけど、
もう藤の顔も見たくない。
声も聞きたくない。



「アズっ!開けてくれ」


「来ないで、来ないでっ!
もうこの家から出ていって。
藤に会いたくない」



あたしたちはこれで終わりだ。


今年の夏は楽しかったな…








カレンダーを見ると、
明日で夏休みが終わる――――…











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