小さな光 ~月と太陽~
「本当に大丈夫か?」


「もう大丈夫ですから安心してください」



振り返って見た如月さんの顔はとても、とても…


真剣でどこか寂しそうな顔だった。



「アズ、何かあったら言えよ」



そう言ってクルっと回りあたしに背中を向けてしまった。


少しの間、如月さんの背中を眺めていた。


『何かあったら』か…


だったら




「集中出来ないので出ていって下さい」


「イヤだ!!!」


「なっ…
どうしてですか?」


「『どうして』って、そんなの決まってるし」


「何ですか」


「俺の部屋、暑い」




はぁ?


暑いって…そんなのクーラー着ければいいじゃん。



「ここ涼しくていいし。


まっ、俺の事は気にするな」



『気にする』って…

簡単に言わないでくださいよー。



こっちは気になってしょうがないんです。





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