小さな光 ~月と太陽~
時計を見てビックリ。


8時に家を出る如月さん。


あたしは目覚ましを6時30分にセットしてあるはずなのに…



「どうして7時30分なの、

……目覚まし時計壊れたのかな?」


「アホっ!しっかり鳴っていた。

おかげでこっちが起きたっつーの」



朝早くから起こされてちょっと…?

とっても機嫌が悪い、如月さん。



「鳴っていました?」


「しっかり鳴っていた!」



あたしと如月さんの部屋は隣同士。


元から隣の部屋は使っていなかったから如月さんの部屋になった。


隣だから音が聞こえていて当然か…



「もしかして…止めてくれました?」


「もちろん」



やっぱり如月さんだったかー…


だったら止めてくれた時に起こしてくれればよかったのに。



「アズが気持ちよさそうに眠っていたから起こさなかったんだ」


「あ、ありがとうございます」


「いえいえ、可愛い“彼女”ですから」



『彼女』…

この響きにいまだに慣れない。







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