小さな光 ~月と太陽~
午後3時



如月さんの部屋の掃除が終わる。


如月さんはキレイ好きだから少しのホコリでも見逃さない。


整理されている部屋、シワ一つないベッド。



どれもこれもが完璧だ。



あたしの彼氏にはもったいない。


如月さん…


なんだか如月さんに会いたい。


今は仕事中だと分かっていても会いたくなってしまった。


あたしは如月さんのベッドにゴロンッと横になった。



「フカフカ〜」



数日前にあたしが干した布団はフカフカだった。


そして枕からほんのり香る如月さんの匂い。



「如月さんが近くにいるみたい…」


今までは、
1人だって寂しくなかった。
怖い夜もたまにあった。


けど今は、
1人だと寂しくて、如月さんに会いたくなる。
夜は安心出来る。

たぶん如月さんがいるから。



いつの間にかあたしは如月さん無しでは生活出来なくなってしまった。


掃除をして疲れていたあたしはそのまま如月さんのベッドで眠ってしまった。





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