小さな光 ~月と太陽~
「どうしてお前がここに居るんだよ」


「恵子さんから聞いたから。
てか、今日泊めて?」


「ダメ、帰れ!」


「即答かよっ!!」


あたしは藤の後ろで2人のやり取りを見ている。



夏川 純


誰だろう?

夏川さんと結構仲いいんだな。

藤って回りと距離を置くってイメージがあるから。



「アズ、部屋戻るぞ」


「え、いいの?」


「ほっとけっ」


あたしは背中を押され奥へ進められたが…



「藤くーん!!今日だけでいいから、親友の頼みじゃん」


「藤…泊めてあげれば?」



なんだか夏川さんがかわいそうに見えてきたあたしは藤に聞いてみた。


家には布団が多分もう1セットあったはずだからそれを使ってもらえばいい…



「……わかった。純いいよ」


「よっしゃ!サンキュー藤」



初めて会う藤のお友達。


夏川さんは藤の背中をバンバン叩いている。


藤ったらイヤそうだけど…楽しそう。






< 97 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop