ルーンクレスト
「ねぇ、ねぇってば!!」
……声が……聞こえる……?
どのくらい時間がたったのだろう?
声が聞こえた。
優しくて透き通る美しい声が。
ゆっくりと目を少し開けると少女がいた。
きれいな銀色のキラキラした短髪に銀色の美しい瞳。
整った顔の、そう、美少女がいた。
不安そうな、心配そうな顔をしている。
「………誰………?」
そう、呟いただけ。
それなのに、その声の主―――美少女は笑った、笑顔になって言った。
「ねぇ!ラグナ!気がついたよ!起きたよ少女!!」
すると、奥からこげ茶色の短髪の少年、かっこいい少年が出てきた。
そして少女に言う。
「ラピス、騒ぎすぎだ。この子がまた疲れてしまうだろ?」
ラグナと呼ばれたかっこいい少年はなだめるように美少女言う。
するとラピスと呼ばれた美少女は「うぅぅ」と言って、静かになった。