水晶の少年 【第一幕 完結】※続編「SEASON」
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To:妃彩
お帰り。
悪かったな、今日学校休んでて。
体調は崩してないから安心して。
受験関係の準備で、
学校も家も行ってないだけだから。
プレゼント届いたみたいで良かった。
この間、店の窓越しに見つけたんだ。
ピンクのカーテンとか、レースの部屋で
喜んでるお子様にはお似合いだろ。
買いに行くの、
恥ずかしかったんだからな。
とりあえず可愛がってやってくれ
氷雨
PS.
そっちにダチの由貴が行くと思う。
花火大会の時にあった奴、覚えてるか?
今日も逢ったんだろ。
オレがいけない間、少し由貴と出かけて来いよ。
気分転換くらいにはなるだろ。
オレが連れてってやりたいけど、
もうう少し時間かかりそうだからさ
★
何時逢えるとも、そのメールには書いてなかったけど
それでも、くまさんを購入してる氷雨の姿を想像してみるだけで、
ほんの少しだけ、暖かくなれた。
ねぇ……
名前を決めなきゃね。
何にしようか?
ぎゅっと、
ぬいぐるみを抱きしめながら
心の中でそっと呟く。
……氷雨……。
早く逢いたいよ……。
翌日。
氷雨のメールにあったように、
氷室くんは、私の部屋を訪ねてきた。