水晶の少年 【第一幕 完結】※続編「SEASON」 

エピローグ






クリスマスイヴ。










朝から……氷雨と過ごす
初めてのクリスマスを楽しみにしてた。






昨日のキスの感触が
今も忘れられないよ。





ドキドキしながら
待ち続ける時間に、
入ってきた……一通のメール。









To:妃彩



悪い……。

メリークリスマス。
今日は行けなくなった。



また埋め合わせはする。



氷雨












氷雨……どうしたの?






不安に潰されそうな私は、
氷雨の携帯へと何度も何度も
電話をかける。





氷雨の電話からは、
冷たい機械音声が
電源が入っていないことを告げる
案内文だけが流れる。









メールを送っても、
返信は届かない。








そのまま時間は流れて……
夕方、灰色の低い空から
ひらひらと舞い踊るのは、
白い妖精たち。














氷雨……見てる?









ホワイトクリスマスだよ。





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