もう一度君に・・・





病態が急変したのは夜中。



急に息ができなくなって、苦しくなった。



ナースコールを押したところまでは覚えてるんだけど、その次の記憶は集中治療室で、お母さんとお父さんが僕の名前を呼んでいる場面だった。



僕の手を握っていっぱい泣いているお母さん。


びっくりしたのは、お父さんも泣いていることだ。



「お母さん、お父さんどうして泣いてるの…?僕は大丈夫だよ」


その声が届いたかどうかはわからない。



僕はそのまま息を引き取った。
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