初恋~番外編~
もしかしたら私に連絡くれたのも、私が沙羅と親友だからなのかも・・・・。
少しでも沙羅と繋がりのある人に会いたくなっただけなのかな・・・。
いつもにはないネガティブな思考に囚われていた。
だけど気まずい雰囲気になるのが嫌で、自分でも分かるくらいひきつった笑顔をした。
「いいよいいよ、気にしないで。私で良かったらいつでも沙羅の代わりになるから」
「沙羅の代わり?」
視線を外していた景一くんがばっと私を見た。
だけど、その表情が明らかに険しかった。
あ・・・私、また余計な事を・・・・。
後悔しても遅かった。
冷たい口調で景一くんが言い放った。
「心外だな。俺は別に西野をそんな風に見ているつもりはないんだが。それに、沙羅の代わりなど必要としていない」
「あ・・・ごめんな・・・」
謝罪の言葉を口にしようとした私を、景一くんは無視するように立ち上がり背中を向けた。
行ってしまう・・・・。
そう感じた私は、感情が爆発した。
感じたこと、思ったことをすべて口にしていた。
「だって!景一くん、すごく寂しそうだったじゃない!沙羅の結婚式で、すごくすごく寂しそうな悔しそうな顔してた!なのに、誰とも話そうとしないし、誰も近づけない雰囲気出してた。そんな景一くん、放っておけないよ!でも・・・私じゃダメでしょう?私じゃ景一くんのそばにいて、話を聞いてあげれないでしょう?だから私はっ!」
「西野」
私の言葉を遮って、景一くんは振り返り私の名前を呼んだ。
「泣かないで。お願いだから」
そう言われて初めて自分が泣きながらしゃべっていた事に気付いた。
何も持って出てこなかった私は、ぐずぐずと鼻を啜り、カーディガンの袖で涙を拭おうとした。
そんな私に景一くんが無言でハンカチを差し出してくれた。
「あ・・・ありがとう・・・」
それを受け取り、涙を拭っていると気持ちが落ち着いてきた。
それと同時に羞恥がこみ上げてくる。
泣きながら喚いて・・・・コドモみたい・・・・。
恥ずかしくて顔を上げれない。
景一くんのハンカチで目を覆って俯いた。
すると、景一くんが再び私の隣に腰をかけるのを気配で感じた。
俯いていた私の耳に穏やかな景一くんの声が聞こえてきた。
「なぁ、西野。俺は確かに沙羅の結婚式では複雑な気持ちになってた。だけど、それは別に沙羅の事が諦められないから、とかじゃないから」
「そう・・・なの?」
片目だけハンカチをずらして景一くんを見た。
景一くんは子供をあやすように微笑んで私を見てくれていた。
「あぁ。俺自身の不甲斐なさっていうかな?そんなものを感じてたんだ。それに俺は一度も西野と沙羅を重ねて見たことはない。ただ、今まで俺の近くにいた女性は沙羅だけだったから、接し方が同じになってしまっていただけなんだ」
いたずらを告白するように話すから、少しだけ景一くんがいつもより子供っぽく見えた。
まだ少し恥ずかしさはあったけど、俯いていた顔を上げて笑った。
「景一くんって意外と不器用だね」
「あぁ、そうだな」
少しでも沙羅と繋がりのある人に会いたくなっただけなのかな・・・。
いつもにはないネガティブな思考に囚われていた。
だけど気まずい雰囲気になるのが嫌で、自分でも分かるくらいひきつった笑顔をした。
「いいよいいよ、気にしないで。私で良かったらいつでも沙羅の代わりになるから」
「沙羅の代わり?」
視線を外していた景一くんがばっと私を見た。
だけど、その表情が明らかに険しかった。
あ・・・私、また余計な事を・・・・。
後悔しても遅かった。
冷たい口調で景一くんが言い放った。
「心外だな。俺は別に西野をそんな風に見ているつもりはないんだが。それに、沙羅の代わりなど必要としていない」
「あ・・・ごめんな・・・」
謝罪の言葉を口にしようとした私を、景一くんは無視するように立ち上がり背中を向けた。
行ってしまう・・・・。
そう感じた私は、感情が爆発した。
感じたこと、思ったことをすべて口にしていた。
「だって!景一くん、すごく寂しそうだったじゃない!沙羅の結婚式で、すごくすごく寂しそうな悔しそうな顔してた!なのに、誰とも話そうとしないし、誰も近づけない雰囲気出してた。そんな景一くん、放っておけないよ!でも・・・私じゃダメでしょう?私じゃ景一くんのそばにいて、話を聞いてあげれないでしょう?だから私はっ!」
「西野」
私の言葉を遮って、景一くんは振り返り私の名前を呼んだ。
「泣かないで。お願いだから」
そう言われて初めて自分が泣きながらしゃべっていた事に気付いた。
何も持って出てこなかった私は、ぐずぐずと鼻を啜り、カーディガンの袖で涙を拭おうとした。
そんな私に景一くんが無言でハンカチを差し出してくれた。
「あ・・・ありがとう・・・」
それを受け取り、涙を拭っていると気持ちが落ち着いてきた。
それと同時に羞恥がこみ上げてくる。
泣きながら喚いて・・・・コドモみたい・・・・。
恥ずかしくて顔を上げれない。
景一くんのハンカチで目を覆って俯いた。
すると、景一くんが再び私の隣に腰をかけるのを気配で感じた。
俯いていた私の耳に穏やかな景一くんの声が聞こえてきた。
「なぁ、西野。俺は確かに沙羅の結婚式では複雑な気持ちになってた。だけど、それは別に沙羅の事が諦められないから、とかじゃないから」
「そう・・・なの?」
片目だけハンカチをずらして景一くんを見た。
景一くんは子供をあやすように微笑んで私を見てくれていた。
「あぁ。俺自身の不甲斐なさっていうかな?そんなものを感じてたんだ。それに俺は一度も西野と沙羅を重ねて見たことはない。ただ、今まで俺の近くにいた女性は沙羅だけだったから、接し方が同じになってしまっていただけなんだ」
いたずらを告白するように話すから、少しだけ景一くんがいつもより子供っぽく見えた。
まだ少し恥ずかしさはあったけど、俯いていた顔を上げて笑った。
「景一くんって意外と不器用だね」
「あぁ、そうだな」