初恋~番外編~
「う~ん!!やっぱりここのケーキは外れがないわぁ」
満面の笑みでケーキを頬張る西野を少し呆れながら見ていた。
そんな俺に西野はさもおかしげに尋ねてきた。
「景一くんは食べないの?」
俺はコーヒーを一口飲んでふっと息を吐いた。
「なぁ、西野。俺もお前もさっき料理食わなかったか?しかもコースで」
「うん!おいしかったよね、お料理」
なんの曇りも無く西野が答えた。
思わず苦笑が漏れる。
「最後にケーキも出てきたと思うんだが?」
「うん、あのケーキもおいしかった!ほんと『幸せのおすそ分け』してもらった感じがしたよね」
だめだ・・・。
こいつには俺の言いたいことが伝わらないらしい。
だけどこんなかみ合わない会話をしながらも、俺は西野の持つ雰囲気に自然と心が和むのを感じた。
にこりと微笑む西野につられるように、俺も微笑みながら答えていた。
「西野を見てるとそう思うよ」
「私を見るまで思わなかったの?」
鋭い指摘だと思った。
幸せそうに微笑んでいた沙羅を見ても、俺自身が自分が幸せな気分にはなれなかった。
むしろ、今のほうがほっと和んでいるかもしれない。
なにも答えない俺に、西野はバツの悪そうな顔をした。
「ごめんなさい、また余計な事聞いちゃった」
「いや・・・」
そう答えて俺は視線を落とした。
満面の笑みでケーキを頬張る西野を少し呆れながら見ていた。
そんな俺に西野はさもおかしげに尋ねてきた。
「景一くんは食べないの?」
俺はコーヒーを一口飲んでふっと息を吐いた。
「なぁ、西野。俺もお前もさっき料理食わなかったか?しかもコースで」
「うん!おいしかったよね、お料理」
なんの曇りも無く西野が答えた。
思わず苦笑が漏れる。
「最後にケーキも出てきたと思うんだが?」
「うん、あのケーキもおいしかった!ほんと『幸せのおすそ分け』してもらった感じがしたよね」
だめだ・・・。
こいつには俺の言いたいことが伝わらないらしい。
だけどこんなかみ合わない会話をしながらも、俺は西野の持つ雰囲気に自然と心が和むのを感じた。
にこりと微笑む西野につられるように、俺も微笑みながら答えていた。
「西野を見てるとそう思うよ」
「私を見るまで思わなかったの?」
鋭い指摘だと思った。
幸せそうに微笑んでいた沙羅を見ても、俺自身が自分が幸せな気分にはなれなかった。
むしろ、今のほうがほっと和んでいるかもしれない。
なにも答えない俺に、西野はバツの悪そうな顔をした。
「ごめんなさい、また余計な事聞いちゃった」
「いや・・・」
そう答えて俺は視線を落とした。