我流!~ガリュウ!~

―コンコン


「姉ちゃん?葉だけど…

 父さんと母さんが呼んで来いって…」



そう言いながら、

葉はあたしの部屋のドアをあけた。



「…姉ちゃん?」


「……っ…」



薄暗い部屋の中で

あたしは声を殺して泣いた。



「…っ!?どうしたの…」


「…なんでも…な…」



【なんでもない】


そう言いたかった。

だけど言えなかった。


だって…



【なんでもない】わけ、ないんだもん。


< 112 / 212 >

この作品をシェア

pagetop