我流!~ガリュウ!~

「……」


コクン、とうなずくと

飛鳥はニコッと笑ってあたしの

手を握った。


普通の恋人同士ならいつも

やってるコトだけど…


あたしは妙にドキドキしてしまった。


飛鳥ははじめてじゃないくせに。

あたし以外の人を抱いたことがあるくせに。


その大きな手で触って、

その真っ黒な瞳でみつめて、

その少しかすれた声で呼んで…


あたしじゃない人を。



そう思うと、どうしようもなく

哀しくなった。



「…ナ?ユナ?着いたよ」


「え」



考え事をしていたら、

いつの間にか飛鳥の家。



「どーぞ」


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