我流!~ガリュウ!~

「あ、そろそろあたしも準備…」


「おう!がんばってな!」



飛鳥に笑顔で応え、

あたしはトラックの外に出た。



「仲いーね」



突然だれかに話しかけられて、

あたしはビビった。



「へ?」


「ん?だから、飛鳥くんと」


「あぁ…」



話しかけてきたのは、

青組の3年生だ。



「彼、足の速いコが好み?」


「…知りませんよ、そんなの」


「…私、あなたを抜くわ」



唐突にそんなコトを言われて、

あたしにどーしろっていうんだ。


青組と黄組の差は、トラック半周だ。



「…抜かせるモノなら!」



そう言ってあたしはバトンを受け取った。


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