節木さんと不思議な人々
星が瞬く真夜中
布団からもぞもぞ動きながら、私は寝返りを打った。
いや、既に眠っていなかったから、寝返りとは言えないかもしれない。
ごそごそ、ごろり。
横でも、寝返りを打つ人がいる。でも、私には無関係だった。
息を潜めて布団からのっそり抜けていく。家族に内緒で布団から抜け出す作戦は、これが最初だった。
ドキドキ、ワクワクと胸が高鳴るのを感じる。
不思議にも、後ろめたさは感じる事が出来ない。
それよりも、好奇心が勝っていたのかもしれない。私は自分の身体に抗える事は出来なかった。
リビングには静寂。豆電球の小さな灯りだけが灯っている。
いざ、外に出かけてみるとなると、いつもこなしている動作が少しだけぎこちない。
――でも、外に出たい。出掛けたい。
それが、私の意志。私の想いだった。
パジャマの上にコートを羽織り、無造作にポケットを弄る。固い長細めの物体を手にする。
ケータイだった。
画面を見ると、新着メール二件。
多分、予測はついていた。
いや、既に眠っていなかったから、寝返りとは言えないかもしれない。
ごそごそ、ごろり。
横でも、寝返りを打つ人がいる。でも、私には無関係だった。
息を潜めて布団からのっそり抜けていく。家族に内緒で布団から抜け出す作戦は、これが最初だった。
ドキドキ、ワクワクと胸が高鳴るのを感じる。
不思議にも、後ろめたさは感じる事が出来ない。
それよりも、好奇心が勝っていたのかもしれない。私は自分の身体に抗える事は出来なかった。
リビングには静寂。豆電球の小さな灯りだけが灯っている。
いざ、外に出かけてみるとなると、いつもこなしている動作が少しだけぎこちない。
――でも、外に出たい。出掛けたい。
それが、私の意志。私の想いだった。
パジャマの上にコートを羽織り、無造作にポケットを弄る。固い長細めの物体を手にする。
ケータイだった。
画面を見ると、新着メール二件。
多分、予測はついていた。
< 1 / 5 >