節木さんと不思議な人々
メールには一文だけ、「あの場所で」と書かれていた。
あの場所。
私とあの子が約束をしていたあの場所。
でも、気掛かりなことがいくつかある。もう一通のメールだった。
何もかかれていない、無題のメールが届いていた。
時刻も、一通目のほんの数分後。
まぁ多分、間違えて送信ボタンを押してしまったのだろう。特に気にしなかった。それより、早く外に出たい。会いたい。
足音を立てない様にして、廊下を歩く。
あっという間に、玄関にたどり着いた。