節木さんと不思議な人々
心の中で呼びかける。凪ちゃん、凪ちゃん。会いたくて堪らない。
私はいてもいられず、走り出した。
でも―――。
次の瞬間―――。
どごん。
鈍い金属音が頭から、聞こえた。
痛い。目の前に火花が散る。徐々に力が入らなくなってゆく。やだ。死にたくない。助けて。凪ちゃん。会いたい。
私はアスファルトの地面に倒れた。視界がぼやけていく。鼻の奥が、ツンとする。
―――間もなく、私は意識を失った。
凪ちゃんの笑った顔が見えた気がした。