クロッカス色の恋
ヒマワリ


「ねぇ、さゆりちゃんは何時まで窓のほう見てるの?席が窓側だからってちゃんと授業の準備しなきゃ駄目よ?ほら。国語の教科書とノート出しなさい。」


私は、桜井さゆり。
南凌中の二年生で、“平穏”とか“普通”が最も似合う人だと思う。
特に可愛くも無ければ、ブスって訳でもないと思うし、特に何か出来る訳でもない。
本当に普通。


『もう時間?国語の教科書っと、ノートは確かピンクだよね?う~んっと合った!!』


まぁ?
強いて普通じゃない所と言えば、机を指で叩きながら私の隣で私を急がす、
西田春美と私の机に座って笑う東條未来の二人と心友である所かな?
春美は、
私までもが憧れるスタイルが良くて頭が良いって事で凄くモッテルし、
未来のこと“みぃ”も、可愛いし脚が超速くて大会とかで良く賞状とかもらって明るくて気さくだから凄くモッテル。
まぁ、みぃは、別として春美はかなりクールでお嬢様って感じだし、話し掛けにくいからな~。
仲良くしてる私は結構特別なんだと思う


「で~さゆりはまた探してたの?」


『はい?』


何て惚けてみる。まぁ?何言われるの分かってるけど、いつも通り知らないふりをして見た。


「ま・つ・う・ら・せ・ん・ぱ・い。でしょう?」


そしていつも通りの答えが返ってきた(笑)
松浦先輩とは、松浦颯汰。私の初恋の人で一つ上の先輩。
カッコ可愛いし、噂で聞いたけど誰にでも凄い優しいらしい。
ま、所詮噂だけどね?
でもまぁ、最後に本人と話したの小学校だったけど、
小学校の時はかなり優しくしてもらったって記憶は有る。


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