隣のアイツはあまあま狼!


ーーーーーーーーーー



これは俺が中2の時の話



「翔、帰ろ♪」



「おぉ」



その時の俺は岡野恋菜(おかのれな)と付き合っていた



恋菜が本気で好きだった



ショートカットの茶髪、パッチリ二重の大きな目、プックリした唇



恋菜はクラスで1番可愛かった



ほとんどの男子が見とれるほど・・・俺もそのうちの1人



「ただいま」



「お帰り」



「陵、今日早かったんだな」



俺はお茶をコップにいれながら言う



「ちょっとな・・・そういや翔彼女とかできた?」



写真撮るのが趣味の陵はカメラを拭きながら聞いてくる



「居るけど、何で?」



「いいなぁ彼女、ずりぃ、なんて名前なんだ?」



「恋菜って名前」



「へー可愛い名前じゃん、俺取っちゃおっかなぁ」



「何言ってんだよ!」



陵の目が鋭く俺に向けられ何か企んでいるように微笑む、俺は思わずコップを落として割ってしまった



「ビックリしたぁ、何マジにしてんだよ、冗談に決まってんだろ?」



「冗談?」



あの目が?



「じゃぁ、俺明日テストだから、寝るわ、あ、その破片片付けとけよ」



そう言って部屋から出ていった



何なんだ?



この時の俺は怪しいなとだけ思っただけで何も警戒してなかった





< 154 / 255 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop