隣のアイツはあまあま狼!
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これは俺が中2の時の話
「翔、帰ろ♪」
「おぉ」
その時の俺は岡野恋菜(おかのれな)と付き合っていた
恋菜が本気で好きだった
ショートカットの茶髪、パッチリ二重の大きな目、プックリした唇
恋菜はクラスで1番可愛かった
ほとんどの男子が見とれるほど・・・俺もそのうちの1人
「ただいま」
「お帰り」
「陵、今日早かったんだな」
俺はお茶をコップにいれながら言う
「ちょっとな・・・そういや翔彼女とかできた?」
写真撮るのが趣味の陵はカメラを拭きながら聞いてくる
「居るけど、何で?」
「いいなぁ彼女、ずりぃ、なんて名前なんだ?」
「恋菜って名前」
「へー可愛い名前じゃん、俺取っちゃおっかなぁ」
「何言ってんだよ!」
陵の目が鋭く俺に向けられ何か企んでいるように微笑む、俺は思わずコップを落として割ってしまった
「ビックリしたぁ、何マジにしてんだよ、冗談に決まってんだろ?」
「冗談?」
あの目が?
「じゃぁ、俺明日テストだから、寝るわ、あ、その破片片付けとけよ」
そう言って部屋から出ていった
何なんだ?
この時の俺は怪しいなとだけ思っただけで何も警戒してなかった