彼女志願!2nd

作家側としては三年間は面倒を見てもらえることのメリットがあり

出版社側としては、有望である新人を最初の賞金だけで囲い込めるという利点があるわけなんだけど、私のように売れない作家はまぁ、ぶっちゃけ足かせみたいになってしまう場合もあるらしい。


売れない作家は会社にとってやっぱり二の次、三の次だから

そう調子よく本を出してもらえるとは限らないってこと。


編集だって激務だし、売れない作家はプロットを出してもいつ読んでもらえるかわからないし、読んでもらえてもそれから編集会議やらなんやら、本になるまでのハードルは高い。


まぁ、私の場合、最初から期待の新人でもなかったし。
投稿作品は佳作だったし(賞金は5万円だったし)

運よくTL小説の流行の波にいち早く乗ったものだから、とりあえず食べられるくらい定期的に仕事は貰えてるけど
(もちろん穂積さんという敏腕編集者のおかげというのもある)

三年縛りのせいで、忸怩たる思いを抱えている作家は少なくないんだよねえ。


かと言って、黙って三年以内に仕事なんかしたりすると、デビューもとには超嫌われるという悪循環という……。



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